足跡情報


ご挨拶

ハスイ

Author:ハスイ
観察点は曲がり気味。そしていつも的外れ。個人の独断と偏見に基づいた「ゆるい」感想ブログです。誤字脱字も多し。耽美・トンキワ本が大好物です。

閲覧は「冗談が通じる方・心の広さがオーシャンスケールの方推奨」でお願い致します。尚、コメント+TBはスパム対策の為、承認後に表示されます。ご理解頂けますと幸いです。

↓伝説のマグロ漁師BL。更新が楽しみです!
20081128_515113.jpg


カレンダー

10 | 2009/11 | 12
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -

最近の記事


カテゴリー


殿堂入り作品

竜神沼綺譚 (1985年)

JUNEからの作家デビュー第1号となった榊原姿保美(史保美)のデビュー作。BLとは違った情念の深さが魅力的。「美文を読みたきゃ榊原作品を読め!」と言い切ります。感想はこちら

夏の塩―魚住くんシリーズ〈1〉 (クリスタル文庫)

自分の中でも特別な位置にある作品です。未読の方には「兎に角読んで頂きたい」と自信を持ってお勧め出来るシリーズです。感想はこちら。新装版の感想はこちら

箱の中 (Holly Novels) 檻の外 (Holly Novels)

「魚住くんシリーズ」とは違った意味合いで、「読んで頂きたい」と口に出来る作品です。感想はこちら

鋭利な刃物―Spell.e.s.series (ジーン・ノベルズ) 殺人音楽 (花音ノベルス)

好事家の方にお勧め。苦手な方はドン引きしそうなエログロ全開ですが、ストーリーと主人公の設定にBLの枠を超えた面白さがあります。一般文藝書としても行けそうな骨太の作品です。感想はこちら

背徳のマリア〈上〉 (ピアスノベルズ) 背徳のマリア〈下〉 (ピアスノベルズ)

まさに渾身の一作。登場人物の一人が尋常では無い覚悟を持って性転換を繰り返します。ヘヴィーな作品ですが、そこには数々の重要な重いが張り巡らせられています。 感想はこちら

アレキサンドライト (角川文庫)

「耽美とは何ぞや?」そんな疑問をお持ちの方に挑戦頂きたい一作。両性具有もの。苦手な方にはお辛いかも知れませんが、「多分、これが耽美と言うものなのだろう」と言う事は理解出来ると思います。超絶技巧の耽美作品。感想はこちらから。

熱い罠 (ラヴェンダー・ロマンス・シリーズ)

管理人を爆笑の渦に巻き込んだ本格ゲイポルノ小説。「ポルノグラフィーとブラックユーモアは紙一重」だと言う事が良く判る一作。和訳が冴えています。ホンモノ志向の方にお勧め。感想はこちら

胡蝶の誘惑 アーサーズ・ガーディアン (SHYノベルズ)

2008年度No.1トンチキ作品。桃色パンチな究極のトンチキをお求めのあなたに。感想はこちら

美男の達人 (白泉社花丸文庫)

BL界屈指の長台詞に耐えた時、新しい何かに出逢えるかも知れません。「白骨友の会」がリアル。感想はこちら

同級生 (EDGE COMIX) (EDGE COMIX)

青春ピュア野郎達が眩し過ぎます。”おいろけメガネ”に翻弄されて下さい。感想はこちら


FC2ブログ
BL×B.L.TB企画参加

夏の塩魚住くんシリーズ〈1〉 (クリスタル文庫)夏の塩 魚住くんシリーズ〈1〉
(2000/06)
榎田 尤利

商品詳細を見る

プラスチックとふたつのキス 魚住くんシリーズ〈2〉
メッセージ 魚住くんシリーズ〈3〉
過敏症 魚住くんシリーズ〈4〉
リムレスの空 魚住くんシリーズ〈5〉

【あらすじ】

学生時代からの友人・魚住に勝手に居候を始められた会社員・久留米。心因性の味覚障害に陥ったり拒食症で倒れたりするなど問題多発で、顔はイイが不運三昧の男・魚住の世話を不満タラタラで仕方なく焼くうち、無自覚で芽生え始めた感情があった…。鈍すぎる男達・魚住と久留米の人気シリーズ。

日本最大級ネット書店のイーブックオフ

【感想】

オンライン書店ビーケーワン


新年一発目の感想は、こちらから参りたいと思います。久々に読み返したのですが、やはりこの作品は、自分の中でも特別な位置にあります。いつまで経っても手放す事が出来ない。そんな貴重な作品です。

榎田作品で生活能力の低い受と言えばルコちゃんがいますが、今作に登場する魚住くんもそのタイプ。順番で言えば魚住くんの方が登場が早い訳ですが、幼少期は薄幸だったルコちゃん以上に薄幸です。周囲が引きずり込まれてしまう程の不幸の巡り合わせに生きる人物。

孤児であり、養子先も何度も変わり、漸く本当の肉親のように暖かく迎え入れてくれた家族も、魚住と犬を残して一度に失ってしまった。残された犬もまた、魚住を残して先に死んでしまった。最後に関わりを持つ義理の祖父母の援助を受け、学生として研究を続けるものの、生活能力は低い。子供のような魚住の周囲には個性的な面々が揃う。ぶっきらぼうで無頓着、そして丼感情的に生きる久留米に、豪快さと繊細さが同居している姉御肌のマリ。久留米のアパート隣室に住む留学生のサリームに、何かと魚住の世話を焼いてしまう研究者で助教授(作品出版の際はまだこの呼び名だったよ)の濱田。他にも個性的な面々が登場しています。

生活能力が低い上に心身症を持つ魚住に対し、(殆どは不本意ながら)世話を焼きつつ惹かれて行くのが久留米。世話を焼かれている内に、久留米に惹かれて行く魚住。話のメインは、元々がノーマルな魚住と久留米の焦れったいし危ういのに何故か心地が良い、亀の歩み的恋愛発展と経過。そこに重く圧し掛かって絡んでいるのは、魚住の心身症と不運で悲運過ぎる過去。

兎に角魚住の過去は重い。何かの拍子に紐解かれる程に、その重さの度合いは深まるばかり。正し、「可哀相な人だから救ってあげよう」と考える人物は皆無。マリ、久留米を中心に、無責任に正義感を示す人物は登場しません。その理由は夫々に、人を救う事は簡単では無い事を自覚しているから。可能な範囲で支える事は出来ても、人を救う事って難しい。例え周囲が救ったつもりでいたとしても、救われているはずの本人が、救われたと言う意識を持つ事が出来なければ、それは達成されない。

現実を受け止める、そして受け入れる難しさに対して綺麗事が無いのですよ。個人が個人に出来る事は、支えたり支えられたりする事であって、個人が乗り越えなくてはならないものは、本人だけのものと言う線引きがされている。自分が傷付き過ぎて、傷付いている自分にすら気付く事の出来ない魚住の過去の不幸や不運についても、周囲は必要以上に同情しないし、差別もしない。ただただ、そのままを受け止めるだけ。

とても不安定な魚住を、「こうしろ、ああしろ」と強要する事もせず、魚住自身が足を踏み出す事を、支えたり見守ったりする事が格段に多い。

他力本願と言う言葉はあれども、何処までも他力に縋った所で、それを縋った本人が足を踏み出そうとしなければ何もならない。人間、何かに縋りたい事はありますが、縋った所で縋ったものがどうにかしてくれると言う事はとても少なく、最終的には本人自身の問題である訳ですよ。本人が何かを実現させる為に、どう頑張って行くかって事が重要。それはとても基本的で重要な事なのだけれど、何かに救われたいとだけ考え続けてしまう人ってのは、「縋ったけれども何もならなかったと言う結果」が出た所で全てを諦めてしまって、「自分が変わろうとはしなかった」って事に最後まで気付かない。

「これを買ったのに○○にならなかった」と、買ったものに対してケチをつけつつ自分は何もしない。進展しなくても当然ですよ。ものが自分の人生をどうにかしてくれるなんて、甘っちょろい考え方をしているから、何も近付いて来ない。それが見えなくなってしまっているからどうにもならない。なる訳が無い。願掛けやゲン担ぎってのは、所詮は自分を奮起させる為のきっかけとして捉えた方が効率的。自分を奮起させる為のきっかけに持つのであれば良いのですが、「それ」を持ったから人生がどうにかなると言う考え方は、個人的にも嫌いです。一番嫌いなのは、「これを買ったのに効果が無かったのは、これが効力ゼロだったから」と言う考え方ですね。何かに縋るからと行って、それだけに頼るって自分が何もしないってのはお門違い。自分から進んで変わろうとすれば、例え何かに縋って思い通りにならかったとしても、縋ったものをきっかけに奮起をして自分の意思で行動を起こした。前進をしたと言う、別の宝物が生まれるから無駄にはなりません。

気付けば蛇足の私情が入ってしまいました。すみません!

話を本題に戻しますが、兎に角まあ今作の登場人物達は、何かに縋って助けを求めたり、無責任に他人を救おうとはしません。他人が前向きに生きる為の足がかり的な支えをする事はあっても、個人の問題は個人の問題として割り切っている部分がある。そこがとてもドライに見えるけれど、とても現実的な話なのですよね。人間、何を言った所で自分が一番可愛いですから。

しかし魚住は、大抵の人間が見せる、打算を持った生き方が出来ない。打算を持つ事を知らない。育って来た環境が大きく影響していますが、傷付き過ぎてしまった事で、自分すらも捉える事が出来ていない。これは、久留米達との関わりを深める事で改善されて行きますが、不幸の何重重ねの人生を送っていれば仕方が無い事でもあります。死んで楽になる事すら考えられない程に傷付いてしまっていますからね。傷付いて疲弊している自分に気付かないままで生きている事が殊更に痛い。

とは言え、私生活ではまるで子供のように過ごしているのに、語学に堪能で研究熱心と言う面、達観した面を見せる事がある。本当にバランスの悪い人物でもありますが、そのバランスの悪さに妙な魅力を感じるから不思議。マリは「バカな子供」と表現した事がありましたが、子供のように純粋な部分、純粋過ぎて愚かな部分を持ち合わせていると言う意味合いが強いような気がします。

自分の久留米への想いが恋だと気付きながらそこから一歩を踏み出せない魚住と、魚住をフィジカルな対象として捉える事が出来てしまった自分と葛藤する久留米の想いが噛み合うまでには時間がかかりますが、魚住の成長、魚住と久留米の恋愛をフィーチャーしつつ、周囲に関わる人物達の内面の層が厚い所も、勿論魅力的です。日常生活の些細な事から、人の生死に関わる大きな出来事まで、様々な話題が持ち上がる作品ですが、綺麗事を並べて綺麗に完結させてしまうだけの話よりもリアリティーを感じるフィクションでした。

困ったら黙っていても王子様が助けに来て、解決してくれる。そんなドリームでファンタジックな展開はビタ一文無いのですよね。日常生活の中での登場人物達の微笑ましいジャレ合い等はありますが、個が抱える問題は、個が自らの意思で解決を図らなくてはならないと言う部分が重視されていますし。

だからと言って個人主義が全てと言う話ではなく、他人に支えられる事や、他人と関わる事が自分を奮起させるきっかけになる重要さも描かれています。脇役が主人公として登場するサイドストーリー的な話も幾つか登場しますが、「掴んだきっかけをどう活かすかは自分次第」と言う所は、共通テーマとして存在している。それはもう、とてもシビアでストイックな程に。

最初は自分が掴めずに、他人本位所か自分本位にすらなれないでいた魚住や、夫々に何かを抱えている脇役達が見せる共通のキーワードは、「どんな境遇の中にあれ、最終的な判断をするのは、自分自身」と言う部分。

とは言え、自分本位を優先する為に他人本位の中で耐え、最終的に自分本位になる大きなきっかけを得た、響子のような礼もある。社会で生きる以上は、朱に交わる事で生まれる縁もあると言う、基本的な所だって忘れられてはいません。色々な基本と極論が存在している辺りも面白いですね。

同じ事を繰り返すにしても、「慣例になっているからやろう」と考えるより、「やりたいと思ったからやる」と言う意識を持って行動をする方が、行動が上手く傾いた時の喜びにも繋がるし、同じ一歩を踏み出すにしても、最終的には自己判断で踏み出す一歩の方が前向きです。

人の生死や生まれた命に限りがある事が大きくフィーチャーされていますが、死にに急ぎ易い、下手すりゃ死んだり破滅したりがナンボな、「死ぬ為に生きる。どうに死ぬかが課題」的傾向の強い西条公威先生の一部の作品(これはこれで面白いのですが)とは対照的で、「どうせ最後は死ぬのだし、限りがあるからこそ大切に生きてみよう」と言う前向きさが伺えます。死に向かって生きる事は同じですが、死に到達するまでの方向性が違っていると言うか。

強姦に自殺未遂にPTSD等、多少の破滅的な経過は織り交ぜつつも、悲運の過去も美化しようとする動きも無く、過去は過去としてそのままに受け止め、今を未来に向けて生きようとする自発的な前進も生まれますしね。起こってしまった事実は歪めようが無いけれども、それを受け止められない時には自分を歪めて防衛をする事も、悪い事としては描かれていない所も興味深いですね。「困難が生じても逃げるな」をアピールする作品の方が、どちらかと言えば多いと思うのですが、どうしても自分が壊れてしまいそうならば、逃げる事、目を背ける事も手段の一つ。何かに対する対応策は、それそのものと直接対峙をすると言う事だけではなくて、自分を維持する為には事実を歪めて受け止める事だって、選択肢の一つとして存在しても良い。これはこれで裏返しの前向きな手段の一つ。

生きて行く為、自分を維持して行く為には、傍から見たらそれがどんなに常識では無いとしても、アメーバ的に、その時々で自分を変えてしまう事も手段の一つ。物事ってのは、捉え方次第でどうにでもなるんですよね。起こってしまった何かはどうにもならない事だったとしても、渦中の人間の心の捕らえ方次第では、起ってしまった事を過去にした後の生き方が大きく変わりますし。

結末に関しては、色々な感想が持たれていますが、私はこの結末で良かったと捉える事が出来ました。恋人同士だから、常に一緒に暮らしていなければならないと言う決まりはありませんしね。別々に住んでも寄り添う実感を持って生きている訳ですし、これはこれで二人が自分の居場所を見つけた結果でもあります。魚住の不幸・不運の連鎖は厄介で、周囲の人間は気を付けないと飲み込まれてしまいがち。久留米やマリ、サリーム等、飲み込まれずに済んだ面々も存在はしますが、マリが口にしたように、魚住と久留米の関係は、依存をし合うようになってしまったら破綻(共倒れ)も生まれ易い。

依存をしないままに支え合う事は、恋愛関係としては希薄には見えるかも知れないけれど、魚住と久留米に関して言えば、「「依存の無い関係」であるからこそ、恋愛を成立させる事が出来た」。自分ではそう捉えて納得する事が出来ました。

人の数だけ物事の捉え方があると言う、基本の要素が沢山取り入れられた作品でもありますね。メインカップルと身近な面々達では無く、脇役に関わる端役的な人物達の人生の一片も描かれますから。男に生まれて女装をして生きるダンサーの子に関しては、男と女の狭間の性で生きるヒジュラに触れられていたり、その辺りも興味深いものでした。極端に人道を踏み外してしまうようでも困りますが、居心地の良い自分の居場所を探す事は大変だけれど、その人に合った生き方は、あっても良い。納得の行く、100%満足を得られる生き方を達成する事は難しいだろうけれど、自分が納得がする自分の生き方を探す事も悪い事ではありません。兎に角まあ、脇役達の人生にまで色々な事が起こりますが、人の数だけ起伏があるのも人生なのですよね。当然の事なのだけれど、そうした基本的な結論についてを、改めて考えさせられる作品でもありました。

所詮、生きるって事は、何かに縋ろうが縋るまいが、自分をどうしたいか、自分はどうしなくてはならないかって事を考える事が重要な訳です。何にも縋らない人だって、全力でやっても達成されない事はあるけれども、「達成されなかった」と言う結果を受け止めて、それをバネに前進出来るか否かで、その後の展開を変える事は、「出来るかも知れない」と言う可能性は生まれる訳です。この作品を読んで強く感じる事は、何度も言及していますが、「最終的には自分次第」って事なのですよね。

気付けば新年早々、そちらこちらに脱線して収集がつかない感想を認めてしまった自覚はありますが、読み返す度に新しい発見のある作品は嬉しいです。まだまだ手放せません。

オンライン書店ビーケーワン


夏の塩 魚住くんシリーズ〈1〉
プラスチックとふたつのキス 魚住くんシリーズ〈2〉
メッセージ 魚住くんシリーズ〈3〉
過敏症 魚住くんシリーズ〈4〉

リムレスの空―魚住くんシリーズ〈5〉 (クリスタル文庫)リムレスの空 魚住くんシリーズ〈5〉
(2002/04)
榎田 尤利

商品詳細を見る

@古本市場

コメント

この本を読んでから榎田さんのほかの本を読んでも楽しく思えませんでしたよ。とても自然にストリーが流れていくし、登場人物が生き生きしているしね。人の痛みを語ったら木原さんと榎田さんだけしかないと思った時もありました。今は、榎田さんがその方向に行かなくなったのが残念ですけれど。
高遠琉加さんのものも痛みと悲しみを感じる素晴らしいシリーズがありますよ。書評がないので、お読みになるのはいかがでしょうか。
いろいろなBLを読みあさった後、やはり心に残るのは、こういうシリーズで、エロ一色は心に残りませんね。昨年の末、そういう本は大好きだった水原さんの本も含め処分してしまいました。

>無駄な日々を重ねてさん

お久し振りです。収集がつかない感想にコメントを頂いて恐縮しています。ありがとうございます!

今作が沢山の方の特別な作品になっている理由は、「読めば判る」の一言で片付けられると思います。否、簡単に片付けてしまっては行けないのですけれども、人にお勧めする時に「読めば判る」と口に出来る作品は、実際には本当に少ないものです。

「人の心の痛み」に触れた作品は数あれども、読者が深く入り込んでしまう程の痛みが表現されている作品は少ないと思います。BL全体を眺めると、今作のような重い作品は敬遠されがちのようで残念です。

「売り上げ率の高さ」を考慮すれば、エロ一色の作品が優先されてしまっても仕方が無いのかも知れませんが、あまりにそうした作品ばかりで飽和状態になると、ジャンルそのものが廃れてしまうのではないかと心配になります。エロ一色の作品も娯楽として読むには大好きなのですが、時々には食傷してしまうのですよね。そう言う時には、過去の耽美やJUNEものを漁り出すのですが、エロ以上に登場人物達の心理描写に読み所や美文も多い。そうした過去の作品を手にする度に、「こう言う作品が今も新作で読めれば良いのに」と考えてしまいます。

BLレーベルも乱立していますが、「ライトノベルではなく小説」と言う響きがしっくり来るような作品の出版得意とするレーベルも登場してくれればなあ、といつも考えています。初期JUNE王政復古的な、ガッツリしたものを得意とするようなレーベルがあれば、作家さんの書き分け促進にも繋がりそうな気がしますしね。食べる為にエロを書いているものの、「エロだけではない部分で勝負したい作家さん」ってのは、少なからず存在する気もしますしね。BLの中に、エロ以外の部分で勝負したい作家さんの作品を集めたレーベルがあったら面白いと思います。

私的意見が入り混じり過ぎてして申し訳ありませんが、高遠さんをお勧めして下さってありがとうございます。高遠さんは単発系の作品は手にしても、シリーズものはあまり手にとっていませんでした。折を見てシリーズものに挑戦をしたいと思います!

書評と言うよりかは「書き殴りに近い雑記ブログ」ですが、読書の参考になるコメントを頂けるのはありがたいです。

ではでは、今年もどうぞ宜しくお願い致しますね!

読んでみたいです

ハスイさん、お久しぶりです(といいましても二回目ですが、)サク蔵です。

榎田さんの作品でベスト1に挙げられる方が多い「魚住くんシリーズ」ですが、最近榎田作品を読み初めた私は未だ入手できずにいます。

魚住くんの抱えて来た過去や周りの登場人物達の魚住くんとの距離感に対する、ハスイさんの捉え方に成る程と感心させられました。

余談ですがハスイさんの「他力本願」という所で、昔楽して痩せようとしてダイエットサプリを試して効果無ければサプリのせいにしていた愚かな若い自分をふと思いだしました。(笑)

私は全体的に重めのテーマを扱った作品でも最後にささやかでも「あぁ、自分も明日頑張ろう」と思えるような作品が好きなのですが、魚住くんシリーズの最後はそういった読後感でしょうか?


榎田さんのメルマガで「魚住くんシリーズ」がSHYノベルズより新装版が夏以降に発行されるそうなので、今から楽しみです。(他にも「普通の男」等も新装版化されるそうですね)

書き下ろしがあるかどうかは分かりませんが、ハスイさんの新装版の感想もお聞かせ頂ければ幸いです。

それでは。

>サク蔵さん

こんばんは。お久し振りです!

いつも人様とは感覚がズレている為、自信を持ってお勧め出来る作品は少ないのですが、このシリーズは身を乗り出してお勧め出来る作品です。

人の生き死に、死を予感させるもの。心身症に自殺未遂にPTSD等、取り入れられているテーマも重いのですが、ひとつひとつのエピソードが丁寧に描かれているのですよ。中でも「メッセージ」では号泣させられました。

私もメルマガで情報を得ましたが、遂に復刊予定が浮上して嬉しいです。イラストも文庫版同様に、茶屋町さんの続投が決定していますし、順調に予定通りに発売されてくれるとありがたいです。感想では触れていませんが、完結記念本の「I’m home―魚住くんシリーズ・メモリアル」も本当にメモリアルな内容なので、本編シリーズが好きだと思えた方には嬉しい内容となっていますから、こちらも出来れば復刊されると嬉しいです。

>私は全体的に重めのテーマを扱った作品でも最後にささやかでも「あぁ、自分も明日頑張ろう」と思えるような作品が好きなのですが、魚住くんシリーズの最後はそういった読後感でしょうか?

このシリーズは最後の賛否が大きく分かれていますが、私個人の意見は、「これで良かったのでは?」と思えるラストでした。自分が傷付いている事にすら気付かないままで生きていた魚住が、久留米達と過ごす中で自分を知り、他人を知り、色々な事を覚えて、自分の足で踏み出して生きられるようになった数年後の様子が描かれていますが、「夫々に自分の生き方を知って、自分の方向性を見つけて生きているのだな」と言う事が判るラストです。直接的に「自分も明日頑張ろう」思えるラストとは少し違いますが、登場人物達が流れ行く時間の中で、自分の意思で生きて行っているのだと言う、前向きな時間の流れを生きていると感じる事は出来ると思います。読んだ人によって大きく分かれる所だとは思いますが、新装版で復刊された折には、是非是非手にとってみて下さいね!

そして他作品の復刊もいくつか予定されていますね。「普通の〜」はイラストレーターさんが変わってしまうのが少しだけ残念です。新しいイラストレーターさんも好きなのですが、やはり最初のイメージが印象的だったので。とは言え、書き下ろしの「普通のおじさん」が気になるので、発売されれば購入をすると思います。

「少年はスワンを目指す」も書き下ろしつきで文庫化されるようですが、イラストレーターさんが変わらないのは嬉しいです。男子のバレエ物語ですが、コメディーで可愛いお話です。こちらも多分購入してしまいそうです。

>余談ですがハスイさんの「他力本願」という所で、昔楽して痩せようとしてダイエットサプリを試して効果無ければサプリのせいにしていた愚かな若い自分をふと思いだしました。(笑)

順番が後になりましたが、ダイエットサプリの件では、私も同じ事をして同じ事を考えた事がありますよ。ダイエットをした事がある方は、殆どの方が経験している事だと思います。「楽して痩せる」と言う表現は、とても魅力的ですから。(笑)

とは言え、「他力本願」は悪い事ではないと思うのですよ。「それだけ」に頼ってしまって自分が何もしないのでは意味がありませんが、捉え方次第では良い結果を生む事も可能ですしね。自分を奮起させるきっかけ作りに利用して、だからと言ってあまりに根を詰めてしまうと疲れてしまって元も子もありませんが、付き合い方を考えて利用すれば、物凄く便利で有効な手段だと思います。

人間、生きてりゃ失敗だとか他力本願なんて誰でも経験する事ですし、全てを完璧に生きてしまってもつまらないし。魚住くんシリーズに登場するマリが口にするように「ゆるゆると生きる」と言う事も大切だと思います。ゆるゆるし過ぎても行けませんけれど。(笑)

些細な所で人生を考えさせられる事があるこのシリーズですが、新装版では書き下ろしもあるようですし、無事に発売されるとありがたいです。

長々と失礼致しましたが、コメントありがとうございました!

ハスイさま、こんにちは。
このシリーズの新装版を読み、あまりにも素敵で、素敵すぎて知恵熱が出て下がらないので、こちらのクールなレビューを拝読すれば落ち着くかなあ〜と思い訪れたらますます熱が上がってしまいました。
いい作品ですね…。実ははじめて全編を読めたのですが、これをBLと思ってしまうと、もう昨今のBLは読めなるので、別格扱いにするしかない、と思っています。真っ白い装丁や世界を邪魔しない挿絵も含めて、なにもかもが素晴らしかったです。
出会えて良かった。すごく泣きました。
いまは、ハスイさまやファンの方がこの作品を推してくださったからこそ、この再版が決まったのだなぁと、感謝の気持ちで一杯です。ありがとうございます(^^)。
ぜひ書き下ろしのレビューなども拝読させてくださいね(厚かましくてすみません〜)。

>minaさん

こんばんは!

新装版を読了されたのですね♪私は近々読もうと思っているところです。

minaさんには知恵熱が出てしまう程のものとなったようですが、再読後の私も同じようになるのかも知れません。(笑)

新装版化の決定までには、沢山の方の強い思いが出版社を動かす事になったのだと思います。絵師さんもそのままに、今回のような形で再び出回る事になった事は本当に嬉しいです。

書き下ろしも楽しみですが、萌えにあかせた勢いだけの感想文になるかも知れません。「レビュー」と言った好尚なものにはならないかも知れませんが、盛り上がった記録として、少しでも楽しんで頂けるものになればと思います。

追伸:「さま付け」で呼ばれると照れくさいので、さん付けや呼び捨てで結構ですよ♪

ではでは、コメントありがとうございました!

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://glitter0217.blog67.fc2.com/tb.php/773-619e6aae

 | BLOG TOP |