【あらすじ】
義兄によって呼び覚まされた淫らな獣。女々しい根性にヤキ入れて、ガテンな現場で悶絶調教。男の人生、兄キと一から出直します!こんな義兄さんいたらいいなの表題作ほか、描き下ろし1編を含む全8編を収録。無秩序と無節操のカオスから、エロと笑いを紡ぎ出す名人・虎丸の絶頂ワールド! モラルはとうに捨てました。
日本最大級ネット書店のイーブックオフ
【感想】
@古本市場
気付けばもう12月。師走と言う事もあってアタフタし始めましたが、切羽詰るとトンチキを求めてしまう哀しい性。そんな自分にガッカリしつつ、トンチキ作品に癒されるこの頃です。
さて。
おバカ丸出しの表題作は、義兄×義理弟カップルが登場。リストラをされ、更には都会生活で築き上げてしまったローンの山を清算するべく、生まれ故郷に帰るのが受の春樹。父親が作った借金の清算で実家は売却済み。親子揃ってローンレンジャーになった春樹が帰る所は、姉夫婦の家。姉の夫・眞一郎は気さくに接してくれる。しかしそうされればされる程、七年前の記憶が蘇る。
当時高校生だった春樹は、初めて姉が恋人の眞一郎を家に連れて来たその日の内に、眞一郎に惚れてしまった。その上、眞一郎も酔いの回った春樹に手を出している。春樹は「淫夢」だと信じて生きて来たものの、実際に手を出されていた事を知る。眞一郎への恋心は再燃。しかし眞一郎には姉と言う妻がある。一人でグルグルグルしていた春樹だったが、姉夫婦が揃って同性愛者だった事を知る。二人の結婚はお互いの両親を安心させる為の擬装結婚だった事も発覚。眞一郎と春樹が両思いである事も判明し、義兄弟は盛り上がります。
とは言え、完全な恋人同士になるまでには、何かとネガティブなローンレンジャーの春樹にイラついた眞一郎が、春樹を鍛える為に自分の職場(ガテン系な建築現場)に無理矢理投入したり。イチイチ色んな所が弱っちい春樹は、現場で弱音を吐きまくる。その挙句に現場でちょっとしたSMを始める眞一郎が攻めながら興奮するわ〜で大変。それが高じて恋人関係が成立しますが、仕事中の現場の高台足場で盛り上がるものだから、周囲の面々にも関係がバレバレ。その上春樹もドMなものだから、アレコレされても恍惚としているのでどうしようもありません。
最後には現場の二人組みまで巻き込まれて、眞一郎と春樹にやられてしまっていますが(春樹も攻に回っています)、イチイチ色々な事がおバカな義兄弟で笑いました。兎に角、眞一郎の男テンションがハンパない。「犯されたら犯り返す」と公言したり、プレイ中に句を詠み始めたりと、かなりの俺様系トンチキ兄貴でした。
二作目「愛は究極を目指す」は、軽いスカ○ロ系。変態美メガネ×同僚カップルが登場。兎に角美メガネが変態過ぎます。イチイチス○トロ系雑誌やビデオを収集しているんですが、受を襲っておきながら「僕のこの美しい顔にかけて下さい」と「かけてコール」を発したり。実際にかけて貰ったら浣腸させてれとお願いし始めたり、かなりのキワモノ攻めでした。何せ「自分が美し過ぎるから、体が汚物を求めてしまう」と他人に言われる程のド変態。受の流されちゃった挙句に、仕方なしにメガネを受け入れますが、受が心配するように「ス○トロの極み(流石にここでは書けません)」をメガネに求められる日は、そう遠くはないような気がします。
「愚か者でも構わない」は、受がイニシアチブを握っていました。何かと襲い受が得意な受ですが、かなり男らしい上に主導権を握りまくり。一見上は攻の方が受に見えるカップルですが、こうしたギャップのあるカップルは好みです。力関係やら何やらと、色々ばかばかしいエロカップルですが。(笑)
「それが男の道ならば」は、個人的に、読んでいて一番盛り上がりました。海上防衛隊幹部候補の本郷×国防大学体験入学の際に本郷に世話になった蒲田進(後に本郷の部下に)×蒲田の父・好雄の3P。当初は本郷×進でカップリングが成立するものの、そこに好雄が参戦して3人に。好雄は攻を担当。本郷は父親を相手にする際には受に、進を相手にする際には攻に回っています。若いカップルが盛り上がっている時には、変態入ったエロ展開が見られますが、好雄が参戦すると面白い。好雄の年季の入った責めと言葉攻めに萌えました。
二年後の後日談では、進が本郷父にときめきました。本郷父はマグロ漁船の漁師なんですが、ここからが物凄く残念。本郷が「まさか四角関係にはならんと思うが・・・」と危惧している所で終わっているんですよ。どうせなら作中の勢いもあるので、そのまま四角関係に発展してから終わってくれると、とても切りが良かった気がします(イチイチ理想が変態ですみません)。
「生臭坊主でいいですか」もかなり盛り上がりました。何せ坊主攻めです。しかも元ヤンの美坊主。初めは和菓子屋の息子に惚れられて襲い受をされていますが、攻に回ると凄い。(笑)
有名な暴走族のヘッドだった過去(ヴィジュアルはレディースにしか見えない)を清算して坊主としてストイックに生きていたものの、和菓子屋の息子の猛烈な襲い受けアタックを受ける。押し止めていた自分が出てしまった後、生臭坊主として受との関係を受け入れますが、キレると見境がない事もあったりなかった。見た目は癒し系の美坊主ですが、攻めに入った時のあまりの手際の良さに笑いました。
「お体大切に」では、研修医×オーバーワーク医師カップルが登場。このコミックスでは珍しく変態度数の少ない安心クオリティーのカップルでした。エロはアレですが。(笑)
「開け天の岩戸」は、カナダ人メガネ×日本人神楽カップルが登場。こちらは個人的にあまり盛り上がらなかったのですが(申し訳ない)、神楽大好きカナダ人の攻が、もうちょっとアクの強いキャラクターだったら良かったのかも知れません。少々パンチが足りない。トンチキと言う程トンチキでもなく、フツーのBLと言うには、神楽が登場している以外に珍しい要素も無く。思い切った破天荒なカップルの方がより盛り上がった気がします。残念!
とは言え、表題作や、ひょっとしたら四角関係になりそうな3P、坊主攻めのバカバカシさは楽しかった!作品紹介文にある「モラルはとうに捨てました」も思い切りがあって良し。後半が中弛みをしてしまって勿体無いのですが、トンチキ入門編には良いのかも知れません。
しかしアレです。一部の好事家である私が読んだせいで後半を勿体無いと感じただけで、「ちょっと面白いものが好き」な腐女子の方には十分にお腹いっぱいな内容なのかも知れません。「
胡蝶の誘惑」でテンションをあげるトンチキ管理人の感想ですから、色々な感覚が鈍り放題。
怖いですね、末期って。
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