【あらすじ】
淡い恋情を抱いていたベノール王国の第一王子ナイルスに、翻訳家として招かれた望。しかしその主な仕事は蝶宮殿に囚われた第四王子ムスタファの無聊を慰める事だった。初めこそどうにもならない鬱屈に荒れるムスタファだったが、次第に生来の屈託なさを見せるようになっていく。一方、ナイルスの施政者としての冷酷さに疑問と迷いを持ち始めていた望は、ある誤解からムスタファに媚薬を盛られ、劣情に疼く身体を荒々しく凌辱されてしまい!?
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【感想】
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「ファラーシャマハルの王子様」と読みます。すっかり出遅れてしまったので、手短(当ブログ比)に感想を認めさせて頂きます。
物語の大まかな流れは、以下のような感じになっています。
日本人の受・望がエトランゼとしてアラブのベノール王国に呼び寄せられる。呼び寄せたのは第一王子のナイルス。過去にナイルスが日本に留学をしていた際に、意味深な友人関係を持った二人は、その後も細々と連絡を取り合っていた。望は翻訳家として日本で生計を立てていたが、ナイルスからの招待を受けてベノール王国へ。4年振りに再会を果たした。しかしその実、望が招待された理由は、ナイルスの私欲に絡んでいた。望は幽閉されている第4王子・ムスタファの伽人にされてしまう。ナイルスとムスタファ、二人の王子の間で複雑に求愛される中、ナイルス派とムスタファ派の対立から、国内ではクーデターが発生。国を暗い方向へ導いたナイルス派は破れ、ムスタファ派が勝利する。
物凄く色々な所を端折っていますが、大体はこんな感じになっています(適当ですみません)。
結果としてムスタファと望は結ばれますが、攻が幽閉をされるパターンは珍しいですね。少し前に読んだものだと、花郎先生の「
ヴィヴィアン」でも攻が廃嫡同然の仕打ちを受けて幽閉されていましたが、あの作品の攻は、「その気になればいつでも脱出出来るのに、気が向かないので長らく幽閉生活を受け入れていた」パターン。幽閉中ではあるものの、幽閉先内部では自由だったり。何と言うか、幽閉を楽しんでいるようにすら見えました。その上、必要な時期が来た途端、軽々と幽閉から脱出。政権奪還やら、国外追放をされていた第一王子である兄(両性具有)を奪還し、強姦→結婚→子供を出産させたりと破天荒に暴れ回りましたが、攻が幽閉らしい幽閉をされた作品を目にするのは、この作品が初めてになりますね。
とは言え、この攻。アラブ人の王様と日本人女性との間に生まれたハーフで、生前の母と共に観光をした経験もあると言う変り種。アラブものに登場する王族の口から、浅草や京都と言う言葉が飛び出す事に新鮮味を覚えました。王族らしく傲慢さも見せましたが、甘えん坊な所もあって可愛いかった。その辺りも新鮮でした。(笑)
その他で気になった項目と言えば、アレですね。沙野先生の作品で登場人物の下着が強調される際は、「大概は攻の下着強調=概ね黒のビキニタイプ」が定番要素だったのですが、今作では受の下着が強調されています(44頁)。因みに「白いボクサータイプ」。
「
花陰の囚人たち」では、何かとビキニタイプの下着が好きなガン・リンフェイの存在があったり。やはりリンフェイが、俎板プレイをさせたカップルの受に「際どいビキニ」を着けさせたり。「
天獄の雨」で黒ビキニを着用する攻には、臨戦態勢に入ると先から食み出すと言うオプションがあったり。
過去の作品でも、何かと下着描写が目に付く沙野先生の作品ですが、今回の下着描写は新鮮でした。本編とは関わりの薄い部分に対し、どうでも良い注目をしてしまって申し訳ありませんが、ついつい沙野先生の作品を目にする度に、「今回は下着描写はあるだろうか」と期待をしてしまうこの頃です(変態ですね)。
プレイ面では、媚薬を盛られた望が、鉄柱越しに口淫をさせられる・・・、のではなく、される側に回ったり。やはり媚薬を盛られて宙刷りの状態で激しくやられてしまったり。クーデター成功後に再会した攻めから眼球を舐められてみたり(204頁)。地味にマニアックプレイが見られましたね。何よりも「ゴリゴリと雄を呑み込まされながら・・・(140頁)」や、ムスタファの台詞の一部にあった「俺のをゴリゴリ潰して・・・(220頁)」の「ゴリゴリ」が気になりました。
濡れ場の効果描写で「ゴリゴリ」と言う表現を目にしたのは初めてかも知れません。「やわい」やら「くじる」やら、他でも時々にしか見られない表現も見られましたが、「ゴリゴリ」が妙に印象的でした。
綺月先生の「
獣・壊滅」で、攻の九堂の性器が「ゴーヤのようだ」と比喩されていましたが、ムスタファの性器もゴーヤ系なのでしょうか。何だか私、色々と腐り過ぎているせいか、「ゴリゴリ=ゴーヤ系」を連想してしまいました。と言うのも、普通にインアウトを繰返すだけでは、「ゴリゴリ」なんてしないと思うのですよ。
しかししかし。良く良く考えると、攻の性器が特異な形等の記載はありません。こうなると、受の望の中が、特殊な感じの構造になっている説が濃厚なのですが(自分内で)、「激しいミミズ千匹」と言うか、「ハードな数の子天井」と言うか。兎に角まあ、そんな感じの特殊構造なのかも知れませんね。だとしたら、面白い程に名器だったと言う事なのでしょうが、それにしても私。高々「ゴリゴリ」の効果音一つで、此処まで思考を巡らせてしまうのだから手が付けられません。本編からは外れた部分でどうでも良い事を考えてしまい、自己嫌悪に陥りました。色々と申し訳ない。
そんなこんなもありますが、これ以上を書くと、更にろくでもない方向に向かいそうなので、そろそろ打ち止めとさせて頂きますね。
毎度のように本末転倒のがっかりな感想になりましたが、作品は楽しんで読めました。時々うっかり甘えん坊気質が出てしまう攻が可愛かったです。
蝶宮殿の王子様(bk1)
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