先日の「
2006年のBLを総括(とても個人的)」に引き続き、BL以外の本での総括記事も作ってみました。
画像入りなので、表示されるまでに時間がかかるかも知れません。
★可愛いレンタルサーバーLOLIPOP!
長いので、お時間がお有りの方のみどうぞ。
「今年読んだ作品」が基準となっている為、旧い作品も紛れ込んでおります。
毎度のように「ゆるい」仕様ですので、お暇な方、そして冗談の通じる方推奨。
敬称略で失礼致します。
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【コミックス】
・無限の住人 沙村広明

中学生の頃から追いかけ続けている作品。色々な所に痺れています。この作品の登場後、「明らかに影響を受けた作風の漫画家さん」が沢山登場していらっしゃって驚きました。
・寄生獣 岩明均

(画像は旧巻ではなく完全版)
中学生〜高校生の頃にハマって読んでいたのですが、完全版で読み返してみました。相変わらず、色々な面で衝撃的。フィクションなりにも、説得力のある展開は魅力的。
・ケンペーくん ならやたかし(本業は「睦月影郎」名義で活動する官能小説家)

80年代末期に司書房から出版されていた「漫画エロスペシャル(ストレートなタイトルですね)」にて連載されていたアナクロ「右」作品。右寄りの思想はありませんが、腐敗した世の中をぶった切る主人公は、読んでいて妙にスッキリします。ブラックジョークを含んだギャグの連続ですが、その中には笑えないリアリティが存在しており、興味深さも覚えます。
花くまゆうさくさんの解説もまた、面白い。
・ベルサイユのばら 池田理代子

数年振りに読み返したくなり、新装文庫版を買い求めました。作品を読んだだけで、「名作と言われる所以」を感じ取る事が出来る仕上がりには、流石だなあと感歎。「微々たるラブシーン」がPTAの物議を醸し出したとは言え、「必要性のあるラブシーン」として存在しておりますしね。ごく一部の、「エロ本よりも恥ずかしく、全てにおいて頭の悪さを感じさせる少女漫画」をお描きの作家さんには、一度で良いのでじっくり読んで頂きたいものです。
・大奥 よしながふみ


文句なしに面白かった作品。パラレル具合も相当なものですが、匙加減次第では「ギャグ」にしかならない設定にも関わらず、ここまで「きちんとした作品」に仕上げてしまったよしなが先生の手腕には驚かされるばかり。
「漫画を描く」以上に、「作品を創造する」事が長けている作家さんなのだと思いました。よしなが先生は、文章書きとしても飛躍できるのではないでしょうか。
【一般書】
・邪魅の雫 京極夏彦

ベタですみませんが、読み応えはありました。「読み応え」の度合いではこの作品が年間一位に君臨しますが、個人的に京極堂シリーズは、「
絡新婦の理」が一番好きです。(小声)
・ぼっけえ、きょうてえ 岩井志麻子

時々テレビに出演されては、「自称・エロいおばちゃん」で強烈な存在感を見せる岩井志麻子さんの作品。作品には、あの毒舌振りとコミカルさはありませんが、「和物ホラー」として成立している、「匙加減のできているグロテスクな話」で面白かった。好き嫌いは分れるでしょうが、和物ホラー好きにはたまらないものがありました。
・人間臨終図巻 山田風太郎

タイトル通りに、有名・著名人の「臨終」の様子が判る作品(全3巻)。一見、悪趣味かと思える作品ですが、故人の歴史や辿った功績等が手短に纏められているので、単純に、「故人の歴史が判る読み物」としての面白さも感じます。
・春琴抄 谷崎潤一郎

主従・女性上位な作品。盲目の主人公・春琴と言う存在は、まさに「ツンデレ」。傍目には不幸的であっても、当人達にとっては最大の幸福であろうと思われる作品。破天荒に生きた春琴の、精一杯の虚勢と慈愛、両極端なものが、一緒くたに見られると言う点でも面白い。春琴の傲慢で我が侭な存在感と、その裏に見え隠れする孤独と負けん気の強さが潔い。余談ですが、同じ谷崎作品の「
人魚の嘆き・魔術師」も、色々とパンチが効いていて、印象深い作品となりました。
・きもの 幸田文

これを読むと、背筋がピンと伸びるような気がします。「きもの」を軸に、一人の少女が成長する様子が描かれて行くのですが、「せっかくの良いきものでも、内面が伴っていなければ素敵には見えない。まずは内面を磨く事が大切」と言う部分がしっかり書かれております。少女と家族の繋がりにも言及されてはいますが、何よりも祖母や母、家族間での女性陣の繋がり方に、「現代の祖母母娘は見習うべきだ」と思える要素が沢山。「古き良き日本」の片鱗が見られる作品でもあります。この作品に登場する「祖母」のような存在が、今の日本には沢山必要なのかも知れません。
著者と作品、両方に対し「素敵だなあ」と思える作品でした。
因みに、作家の青木玉さんは、幸田文さんの娘さんです。

↑「幸田文の箪笥の引き出し」と言う作品を含め、多数の著作がおありです。因みに、祖父の幸田露伴さんも作家。
母親の幸田文さん、娘さんの青木玉さんの作品は、和装に興味がお有りの方には特にお勧めです。
・小川未明童話集 小川未明

「赤いろうそくと人魚」や「金の輪」を含む25作を収録した童話集。全体的には薄暗い印象を受ける作品ですが、何度でも読み返したくなる作品となっています。「奇麗事」だけでは完結されない世界観には圧倒されます。
・寺山修司少女詩集 寺山修司

これもまた、何度でも読み返してしまう作品の一つ。幸福思考かと思えば退廃的になったり、皮肉や悲観、夢見がちになったり。それはそれは沢山の、寺山視点の「少女」が多数存在しています。
・蟹工船 一九二八・三・一五 小林多喜二

ずっと避けてきた作品でしたが、覚悟を決めて挑戦をしました所。作品から漂う「(色々な面での)生々しさ」に、アッサリと轟沈。読後には重度の疲労に見舞われました。しかし、「歴史に残って当たり前の」凄い作品である事だけは確か。
・江戸川乱歩傑作選 江戸川乱歩

少女愛や少年愛(「少年探偵団シリーズ」は、乱歩の少年愛への興味が起因となって書かれた作品)、更には男色研究者でもあった、ある意味では高等変態者の乱歩ですが、劣情を文章に込めた作品の存在感は、濡れ場がなくてもそこはかとなく卑猥です。「乱歩作品を読む=覗きをしている気分」に陥る事があります。「芋虫」においては何度読んでも、ビビりますが。
更ににどうでも良い話で恐縮ですが、同じ江戸川作品の「
陰獣」を読むと、何故か「
罪の褥も濡れる夜(清澗寺シリーズ)」の冬貴が脳内を過ぎります。どちらかと言えば、「陰獣」と言うよりかは「淫獣」でしょうけれども。(見事に腐っていますね、この人)
・甘い蜜の部屋 森茉莉

これもまた、「読後に後味の悪さが残る」作品。森鴎外の長女・森茉莉さんの作品なのですが、作品がまた強烈です。父と娘の粘着質な「精神面」での近親相姦。エロスはエロスなのですが、ここまで澱んだものは中々見られないように思います。とっても倒錯的で薄気味が悪い。読者を凹ませる為の破壊力は抜群。しかし、作品の圧倒的な存在感は見事です。
・檸檬 梶井基次郎

「名前は知っているけれども読んでいない作品」が読みたくなった頃に読んだ作品。檸檬一つで、ここまで話を膨らませるのは凄いなあと思いました。
父親の書棚にあった事を思い出し、「梶井基次郎の「檸檬」を貸して!」、そう父親に頼んだ所、本を間違えた父親から、鬼六先生の「
檸檬夫人」を差し出された事は、公然の秘密でございます。その後の親父さんの狼狽振りがまた、思いきりドリフ仕様で爆笑しました。
・人体模型の夜 中島らも

人間の体のパーツ毎に照準を合わせた、フェティッシュで奇怪な短編集。オムニバス方式で、体の器官に関する話が展開されてますが、「一番怖いのは人間」であると言う核の部分は全ての作品の共通項となっています。繰り返し読んでいますが、読後は毎回ビビります。
この作品を読んだ後に「
お父さんのバックドロップ
」を読むと、「同じ人が書いているのに、こうまで違うとは・・・。」と驚きます。こちらは児童書なので、当たり前と言えば当たり前なのですが。
・真珠郎 横溝正史

表題作「真珠郎」が凄い。幻惑的な美少年・真珠郎の存在そのものが耽美でエロス。数年前にドラマ化されたものは、明らかなる失敗作で凹みましたが、原作は流石に耽美です。はっきり言って、金田一シリーズよりも、真珠郎の方に魅力を感じます。
【一般書・その他】
・おしゃれの絵本 中原淳一ファッションブック 中原 淳一著/ピーコ選・文

監修がピーコさんと言う辺りに、「嗚呼、ピーコさん、ファッションチェック以外にもきちんと仕事をしていらっしゃるのね」と、妙な感慨に耽ってしまいますが、昭和が残したファッション界の牽引役となった・中原淳一さんデザインの素敵なイラストが多数見られます。今の時代に忘れられかけている、エレガントなファッション性と、それに付随する要素「まずは内面を磨く」と言う事が重要視されている辺りには、素直に賛同する事ができます。中原さん関連の書籍には、「今の時代だからこそ、こう言う本に触れる事が必要だなあ」と思える要素が多数見られます。どれもとっても素敵なものばかり。「
それいゆ
」や「ジュニアそれいゆ」を復刊して頂きたいと願うこの頃。その際には、是非バラ売りもして頂きたい。(復刊シリーズは以前に発売になったものの、高価い上に手に入り難いので)
・美輪明宏のおしゃれ大図鑑 美輪明宏

美輪さんの美意識の高さが披露されている一冊。単純に読み物として面白い作品なのですが、「どんな時代であっても心のビタミンは失ってはいけない」。忘れては行けない名言だと思いました。
【ゆるい系】
・バカドリルシリーズ 天久聖一+タナカカツキ

本当の事を言えば、「
バカドリル(いくよ)
」と「
バカドリル(くるよ)
」が一番のお勧め(「頭痛」も面白いですけれども)。兎に角、脳内をバカにして笑いたい時にはうってつけのシリーズ。兎に角下らない。これ以上ない程に下らない訳ですが、その下らなさとゆるさは、ある意味では癒しを与えてくれると思います。高確率で爆笑できると思います。「このシリーズを読んで、ビタ一文も笑えない方」がいらっしゃったら、是非是非お逢いしてみたいものです。
・毛髪川柳 日本自毛植毛センター編 五月女 ケイ子絵

男性のみならず女性も含め、多くの人が経験する薄毛・脱毛といった髪の悩み。そんな髪にまつわる悲喜こもごもを、ユーモアたっぷりの川柳にして笑い飛ばしてしまおうという公募コンテストが昨年実施され、2004年10月20日(頭髪の日)に優秀作品の発表が行われた。コンテストを主催したのは、薄毛・脱毛についての正しい情報を提供し、自毛植毛の医療技術の普及・発展をめざすNPO法人「日本自毛植毛センター」。インターネット等を通じ、全国各地から1万3102通もの秀逸な作品が寄せられた。本書は、そのNPO法人日本自毛植毛センターの協力を得て、当書籍編集部が多数の応募作品のなかから176句の優秀作品を選出、一冊の書籍に編んだものである。
といった具合で、「ハゲ」に関する川柳が沢山収録されております。「笑っては行けないのに笑ってしまう」、そんな作品。電車やバスの中では読まない方が良いと思います。続編として、「
もう一本!毛髪川柳」と言う本も出ています。
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全体的に、アングラ寄りにはなってしまいましたが、BL以外に読んだ作品で印象深い作品は、上記のようになりました。
我ながら、マニアックなセレクトだと自負しております。
読んだ本の全てをリスト化したら、もっと凄い事になるような気がするので、来年はもう少し、健康的な作品を読みたいと思います。
★可愛いレンタルサーバーLOLIPOP!
⇒ ハスイ (11/22)
⇒ 月子 (11/21)
⇒ ハスイ (10/23)
⇒ 椿 (10/23)
⇒ ハスイ (10/19)
⇒ ハスイ (10/19)